防衛省に続き、警視庁も、らしいです

防衛省が例のゴルフ接待の問題をきっかけに、幹部職員にGPS携帯をもたせて監視する、という計画を発表したのは記憶に新しい。

防衛省GPS携帯による幹部の監視を検討

事務次官のゴルフ接待問題を受け、防衛省は幹部をGPS携帯電話で監視することを考えている。(ロイター)
2007年11月01日 19時06分 更新
 日本の政府は、GPS携帯電話――保護者が子供の居場所を把握するのによく使っている――を使って、防衛省上級幹部を監視したい考えだ。同省の一部職員はこれに反発している。

 この案は、同省の元事務次官が今週、出入り業者から度重なるゴルフ接待を受けたことを認めたのを受けてのものだ。

 石破茂防衛相は、職員の所在を追跡することでこのような不祥事の再発を防ぎたいと語った。だがこの案に対して一斉に抗議の声が上がった。

 「われわれは子供ではない」とある職員は話したと産経新聞は伝えている。

 「プライバシーを無視している」と別の職員は同紙に語った。

 同紙によると、GPS携帯は国防上の緊急事態の際に出勤しなければならない上級職員にのみ支給されるという。石破氏は、職員からの不満について聞かれると、「防衛省には国家の独立と平和に対する責任がある」とマスコミに語った。

 「職員が、自分のプライバシーの方が大事だと言うのは構わない。陰でこそこそ言わず、わたしに直接言えばいい」(同氏)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/01/news114.html

この人、いやなら出てけ的なことも言っていたなぁ。そういう理屈の怖さ、わかってないよな、この人。それが防衛大臣とくるから怖い。

ああ、世はこういう事態になってきたのだなあ、と思っていたら、追いかけるように今度は警視庁が交番のお巡りさんを見張るのだそうだ。これは立川署の巡査長の事件を受けての動き。

交番の警官にGPS携帯・警視庁、管理強化へ

 警視庁立川署の交番勤務だった巡査長(当時40)が知人女性を射殺後に自殺した事件を受け、警視庁は7日までに、全地球測位システム(GPS)付き携帯電話を使い、交番などで勤務する地域警察官の勤務状況を把握する独自のシステムを導入する方針を決めた。

 立川署巡査長の事件では、巡査長の行動を上司らが把握できていなかったことなどが判明。警察庁は事件後、GPSなどの情報技術を活用した地域警察官の管理システムの導入検討を全国の警察本部に指示していた。(16:40)

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20071107AT1G0701K07112007.html


これまで、GPS携帯での監視といったら、児童か認知症患者向けの「サービス」がほとんどだった気がするのだけれど、今回は真正面から監視と言ってきている。

何かの不祥事が起こると、それへの「対応」として、今後こうした監視の網がどんどんと増えていく気がする。当然、一般企業のなかからも営業職員に同じ事をさせるところが出てくるだろうし、日本郵政や宅配便業者なんかも導入したらいろいろな使い道を思いつきそうだし、導入したら便利、導入したら安全、という論理に引っ張られて、網の目はどんどんと密になってゆくのだなぁ。はー。