社会保障番号導入、しかも「健康ITカード」と抱き合わせって…

例の年金の問題で、ああやっぱり出てきたという感じの議論。安倍晋三首相が、導入に「意欲」をみせているそうな。47NEWSより。

社会保障番号導入に意欲

 安倍晋三首相は14日の参院厚生労働委員会で、年金など社会保障に関する個人情報を一元管理する社会保障番号導入について「国民にも利便性が高い。早急に検討しなければいけない」と述べ、導入に意欲を示した。

 社会保障番号は本来、社会保障費の伸びの抑制策として政府が検討している項目の一つ。記録管理の利便性を強調し、社保庁公的年金記録の不備問題に対する対策として打ち出すことで、導入に弾みを付ける狙いもあるようだ。自民党舛添要一氏への答弁。

 これに関連し、柳沢伯夫厚生労働相健康保険証集積回路(IC)カード化した「健康ITカード」について、将来、社会保障番号が導入された場合、同カードを活用する考えを示唆した。同カードの導入検討は今年の「骨太の方針」に盛り込まれている。

2007/06/14 18:34 【共同通信

http://www.47news.jp/CN/200706/CN2007061401000682.html

この「健康ITカード」については、
>>blog「Manaboo 電子政府・電子申請コラム」のエントリ
>>「電子政府におけるICカードとPKIの市場(4):問題の多い「健康ITカード」」
が非常に充実した説明と分析をしてくれている。勉強になる。

これについては、もうちょっと勉強しないとわからないし、様子も見ていかなければならないようだけれど、いまのところ、このblog主の方も書かれているように、利便性は見込めるものの、要は管理の一元化と、導入の経済的メリット(ほとんど「ほとんど国民の数だけ枚数を稼げるので、国内最強の市場規模と言えるでしょう」とのこと)をねらっているようにしか見えない。利便性っつっても、例の住基ネットカードの「利便性」が利用者向けのものじゃなくて、完全に管理側向けのものであることを考えてみても、どうも危なさの方が完全に上回るカードだと思うんですがねぇ。

しかも、え?社会保障番号の導入と一体化する? 本気ですか・・・

ICチップ、ICカードのエントリは、いまに書く予定。