学校の監視カメラは何を見るか?

校門に取り付けられた監視カメラ、ランドセルにつけられたICタグ――。すでにさして特別な光景ではない。有名な事例としては、立教小学校の事例があるだろう。


>>立教小学校様(東京都) - 導入事例 (富士通)


学校現場におけるICタグの利用については、高木浩光さんが充実した批判エントリを書いている。


>>「RFIDタグ搭載ランドセルの校門通過記録で仲良しグループを割り出すという小学校教諭の発想は普通?」


まさに登下校のチェックのためだったタグが、生徒たちの学校内での振る舞いにまで「転用」されていく、よい事例となってしまっているようだ。

さて、こんなことを書き出したのは、次のようなサイトを見つけたから。監視カメラシステム、入退室管理システムなどの輸入・販売を行っている会社のようです。興味深いのは導入事例。

まずは
>>「教育機関の監視カメラシステム

独裁者ではない

 教育ビジネスセンターは、絶えず管理者によって物理的に監視されている必要はない、とRasmussen は断言します。カメラ画像は、事件が報告されたときのみ再生されます。アクセスカードのログファイルとビデオ画像を照合して、誰がいたのか、あるいは不法侵入があったのかを確認することができます。また、地元警察に画像ファイルをメールすることもできます。将来、学校警備センターに直接連絡が行くようになります。

「現在ではこのシステムを予防手段として使用し、完璧な結果を得ています。事件発生数は1 ヶ月に1 度と、劇的に減少し、私たちはこのことに非常に満足しています。」Rasmussen はこう結論しました。

http://www.kt-workshop.co.jp/case_camera_ceukolding.htm

「独裁者ではない」っていうセクション・タイトルが泣かせる。(笑)

もう一つ、
>>「大学の監視カメラシステム

キャンパスでの犯罪は学生、教授、大学関係者を含めた教育環境を大きく損なうものであり、その対策費用は最終的には教育予算に大きく影響する。サウスウェスト・テネシー・コミュニティー大学は都市部という立地条件もあり、そうした深刻な課題に直面している。大学施設の破壊、落書き、火報設備へのいたずら、車上を含めた盗難、書籍/コンピューターの盗難、路上生活者の住み着きなどの課題に直面している。

〔…〕

保安警備のLeo F. Brown氏と他のキャンパス保安警備関係者は新しく導入した監視カメラシステムによりもたらされる優れた監視能力に大いに満足している。夜間や週末なども必要に応じWebを通し離れた場所からカメラ画像を確認する事も可能であり、鮮明な画像は最大の証拠として大いに事件解決に役立っている。結果は、犯罪の劇的な減少であり、教授、学校関係者、学生の安全確保である。不意の事件に対しても今までにないすばやい対応をとる事が可能になり、大学での安全な職業環境作りのための有効な監視体制を確保することを可能にしている。

大学はメンフィス地域に7つのキャンパスに分かれ、14,000人の学生をかかえている。そのうち3,500人が海外からの留学生である。1つのキャンパスは300人生徒を持つ高校を併設しており、若い生徒による学校施設への破壊行為がより目立つ。また他の学校からの者による犯罪も発生している。マイルストーン社のIP監視カメラシステムの導入はそうしたキャンパス内外での犯罪に対する監視業務とすばやい対応を可能にするものである。

http://www.kt-workshop.co.jp/case_camera_swtcc.htm

双方とも、海外の事例です。

日本では、ICタグの利用は、今のところ幼稚園から中学校ぐらいで導入されていることが多い印象(監視カメラはそれ以上でももはや普通)。しかし、不審者の侵入とか、学校内の落書きや器物破損、盗難などなどなんてのは、高校、大学、専門学校でも当然問題になっているわけで、入構・入室管理や出欠確認のためにICタグが利用されて、ついでにそれが監視カメラによるチェックと連動して、なんていう事例が日本国内でも出てくるんだろうか。